夜、Katiも含めて家族みんなでお出かけ。
昨日、
「明日の夜は、カフェかレストランに行こう」
とPeteが言ってくれたので、とても楽しみにしていた。
どこに行くか分からないけれど記念日だし、おめかし。
フィンランドカラーのお気に入りのワンピースを着た。
着いた場所は、去年の夏に一度家族で来たことがある場所。
ヘルシンキとヴァンターの市の境目で、小さなファーム、
牧場があるのどかなところ。
すぐそばには
ヘルシンキ市の花畑が広がっていて、
花や実を誰でも摘める。
牛や羊も放牧されていて、カフェや公園もあり、夏の晴れた日はとても景色がいい。
川を挟んだ向かい側がヴァンターで、お洒落な橋を歩いて渡ってヴァンターに行くことができる。
「
ヘルシンキはすごい。
都心から数キロ離れただけでこの景色が見られるのは、
とても素晴らしいことだ」
と嬉しそうに話してくれたPete。
本当に、その通りだと思う。
ここのカフェテラスで、みんなでバーガーを食べた。
夏の夕方とあってか、とても混んでいる。
初めはどこかお店に行くのだと思ってたけど、
こうやってのどかな自然を感じて、
外でのんびり楽しくごはんを食べて、
その後みんなで並んで散歩をして、
動物を見て楽しんで…
なんだかすごく、
フィンランドらしい、Hakonen Familyらしい時間で、すごく愛おしいなぁと感じた。
かしこまった特別感は何もなくて、
いつも通りのんびり普通に会話し、
だけど、いつもは持って行かないデジカメを持って、家族写真も撮って、
あぁ、やっぱり最後なんやな…っていう寂しさも、心のどこかで少し感じていた。
だけどそれ以上に、こうやってこの家族で一緒に過ごしていることが嬉しくて、幸せで、
すごく満たされた気持ちでいっぱいだった。
そして楽しい時間の後に突然訪れた一つ目の別れ…
帰り際、Katiといつも通りハグ。
「…明日は来る…?」
「明日は来ないよ」
…その言葉を聞いた瞬間、Katiと会えるのはこれが最後だという事実が辛すぎて、堰を切ったように大泣きしてしまった…
日本に帰る前にまた会えるから本当のお別れじゃないけど、
それでも寂しくて、悲しくて、つらすぎて、
何も話せなくなるくらいハグしたまま泣いた…
いやだいやだいやだ
離したくない
帰ってほしくない
明日も来てほしい
そんな子どもみたいな気持ちを抑えられなくて、想像してた以上につらすぎて、しがみつくようにずっとハグして泣いた。
Katiも少し泣いているようだった。
この家での一年のAu Pair生活、正直色々思うときもあったけど、
素朴で優しい家族に安心していた。
とりわけおばあちゃんとは一緒に過ごす時間がいちばん長く、いちばん葛藤もあったし、いちばん安心感もあった。
フィンランド語が話せない頃は、お互い意志の疎通がろくにできなくてストレスや気疲れも多かった。
だけど、たった少しのフィンランド語が話せるようになってからは、コミュニケーションが楽しくて、毎回話すのが楽しみになっていた。
なにより、あったかくて、私のことも孫のように思って接してくれてて、
本当のおばあちゃんみたいで、すごく大好きだった。
泣きすぎて、喋れなくなって、詰まりながら
「kiitos paljon.
Sinä olet minun mummo.」
(本当にありがとう。私にとってあなたは本当のおばあちゃんだよ)
っていうのが精一杯だった。。
何とか落ち着いた後、写真立てに入ったツーショットの写真を渡す。
本当は5人で写っている写真が良かったのだけど、なかったためツーショット。
誕生日プレゼントを貰った時に、嬉しくて一緒に撮った写真。
今夜裏に手紙を書く予定だったけど、明日会えないから、そのまま渡した。
次会った時に、フィンランド語で手紙を書いて渡そう。
昨日も泣いて、
今日も泣いて、
思い出してまた泣いて、
明日のファミリーとのお別れも、きっといっぱい泣いちゃうんやろうな。。
でも引っ越し先もヘルシンキで、9月まではフィンランドに滞在する予定。もちろん、帰国した後だって、またいつか会える。
これが最後じゃないことは分かってる。
明日からは新しいファミリーとのあたたかい時間も待ってる。
寂しくて悲しい気持ちに負けずに、次のファミリーとも素敵な時間をつくれたらいいな。